監査役インタビュー

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No.7(03年1月) エクシング 常勤監査役 遠山 勝久さん


「中部支部における活動」

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 一般に余り知られていない監査役の働く姿や、生の声などの情報をHPで提供していく「今月の監査役」。
 第7回目は通信カラオケのジョイサウンドでお馴染みの株式会社エクシング常勤監査役の遠山さんです。遠山さんは、主に技術や法律の知識が求められる特許関係部門でご活躍されてこられました。今回は、アンケート、「プチトーク」、「監遊会」といったユニークな部会運営を行っている第4部会幹事としてのご活躍を中心にお話を伺います。


《インタビュー》

協会活動に関わられるようになった「いきさつ」についてお話しいただけますか?


;以前、特許の仕事をしていた際に、「日本特許協会(現;知的財産協会)」で常務理事をしていた経験がありますから、協会活動の重要性というものはいやというほど知っておりました。ポイントは情報です。東京であれば、どんどん情報にアクセス出来るのですが、名古屋ですとそれが地理的になかなか難しい。「井の中の蛙になってはいけない」というのが私の元々の持論ですので、監査役になった以上は監査役協会という組織の中に入り他社さんの動向を知って、自社の監査の質を上げるために参考となることをどんどん吸収していこうと思いました。
 

中部支部監査実務第4部会主幹事として、心がけていることはなんでしょうか?

;最初に主幹事になった際に心がけたことは、部会メンバーの皆さんの「発言したいがその機会がない」、「こんなことは恥ずかしくて聞けない」という声にどう応えていくかということです。そこで何らかの形でこういう声を引き出す方法はないかと考えた結果生まれたのが、「部会出欠票」に記入して貰う「プチトーク10(テン)」のアイディアです。
 

第4部会の「アンケート」、「プチトーク10」についてご説明いただけますか?

;「アンケート」そのものは、第4部会の伝統的運営方法として前幹事からの手法を引き継ぎました。その月々のテーマについて、担当幹事がテーマに即した「アンケート」を作成し各メンバーから回答してもらうことで、議論に必要な各社の情報を事前に集めます。当日の部会では、この「アンケート」結果を話題にしながらテーマについて議論します。「アンケート」結果があるだけで随分話しやすくなりますね。今後は「アンケート」をもとにディベートなども行っていきたいと考えております。
;「プチトーク10」というのは、部会最後の10分間に「部会出欠票」の「プチトーク欄」に記載された質問に幹事が答えるコーナーのことです。「こんなことは恥ずかしくて聞きにくい」とか、素朴な意見についても回答しております。戴いた質問の中に協会HPの「Net会員相談室」に掲載されているものがあれば、その質問番号を紹介しています。これは結構好評で、15分から下手をすると30分くらいオーバーすることもあります。
;第4部会には他にも「監遊会」という会合があります。これは年に4回程ですが第4部会のOBが集まり、現役監査役と親睦をはかることを目的とした第4部会OBの自主運営による新旧交流会です。特に新しく監査役になられた方などにとっては、「こういう時はどう対処すればいいの?」というようなことについて、OBの経験を伺える大変良い機会となっています。「何か手伝うことがあれば手伝うよ」とおっしゃっていただける「監遊会」の方々は、第4部会にとってありがたく頼りになる存在です。


名古屋大学大学院の中東研究室の院生が見学にこられたと伺いましたが。

kk_0301_photo2.jpg;去年の10月ですが、名古屋大学の中東先生が13名の院生を引率して見学にいらっしゃいました。「非常勤監査役の実態と監査役会の運営」をテーマに2時間部会を開催したのですが、皆さんうしろの傍聴席でじっくりと聞いてらっしゃいましたね。学生さんは理論についてはご専門でよく勉強されていますが、実務経験がありませんので実態についての話は大変新鮮だったようです。例えば非常勤監査役1つをとっても、それがどのような方々で、監査役会や取締役会でどのような役割を実際に担っているかについては、教科書には載っていませんのでイメージが掴めないのではないでしょうか? 実務というのは、理論とは違うなということを痛切に感じられていたようです。


協会活動以外では、監査役として何か特別なことをおこなっていますか?

;特別といえるかどうかは分かりませんが、社内では『取締役の常識-法令、定款を遵守するための知識』という取締役向けの教育パンフレットを作成して参りました。平成10年に初版を発行して、12年に改訂版を出しています。取締役の職務執行、株主総会と取締役、職務権限規定と稟議書、債権回収、利益相反取引/競業避止、株主代表訴訟、グループ経営、ディスクロージャー、取締役の刑事責任/特別背任罪などの項目を作り、そこに「実名」を入れて具体的な説明を加えております。これまでは、取締役の改選にあわせて2年毎に改訂してきました。最近は商法の改正が多くて大変ですが、現在第3版を執筆中です。この最新版は『コーポレートガバナンスとディスクロージャー』と題してよりグローバルな時代に対応できるよう、第2版に大きく加筆しております。こういった活動こそが予防監査に繋がるのではないでしょうか?
;監査役に就任した際に、先輩から監査役は「ことに及んでは言うべきは言う、或いはもの申すことのできる存在感のある監査役を演ずること」というアドバイスをいただきましたが、これは今でも私の監査役としてのキーワードです。このキーワードを胸に「こうすれば経営にとってプラスになるだろう」ということを考えながら監査を行っています。特別と言える監査はとりわけありません。


監査役としてのやりがい、生き甲斐を感じる時はどんな時ですか?


;総会の監査報告書を読み上げた時が一番ほっとしますね。一年間、監査役として事故なしに終えられたということですから。必要な書類には全て自分で目を通し、自ら書類を作成してきましたから、やりがいや生き甲斐を感じるのはやはりこの時です。


≪遠山さんの略歴≫
1943年生まれ。1966年ブラザー工業株式会社入社。特許関連の仕事を皮切りに、特許部長、製造部長、統括管理部長、日本特許協会(現;知的財産協会)常務理事を経て、1997年にエクシング常勤監査役に就任。中部支部監査実務第4部会幹事。

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