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お知らせ2016年4月18日

第20回新聞社論説委員・テレビ局解説委員との懇談会を開催

 日本監査役協会は、平成28年3月22日、新聞社論説委員及びテレビ局解説委員と当協会役員との懇談会を開催した。本懇談会は、監査役・監査委員会・監査等委員会制度や協会事業に関する理解促進を図るべく、年1~2回開催してきたものである。20回目となる今回は、論説委員及び解説委員11名(日本経済新聞社、朝日新聞社、毎日新聞社、共同通信社、時事通信社、日本放送協会、日本テレビ放送網、TBSテレビ、フジテレビジョン、テレビ朝日)と協会の正副会長等による意見交換を行った。
 懇談会では、当協会から最近の協会活動の概要を紹介した後、会社法改正施行やコーポレートガバナンス・コードの適用が企業や監査役等に与える影響、企業不祥事に対する監査役等の役割などについて意見交換が行われた。概要は以下のとおり。

1.改正会社法施行、コーポレートガバナンス・コードの適用の影響
 論説委員及び解説委員から、監査等委員会設置会社への移行が進む中、監査役制度の存在意義をどう考えるか、監査役は強大な権限を持っているが、それを十分に行使できていないのではないか、との指摘があった。これに対し、当協会から、「監査等委員や監査委員も、「監査」機能については監査役と同じである。機関設計の相違に拘わらず、監査を担当する役員は、不正の兆候があれば、必ず事象を深掘りすることが求められる」「機関設計選択は、業種業態、規模等により適切なものを各社が判断して採用すべきものであり優劣があるものではない」旨を説明した。
 また、改正会社法で会計監査人の選解任議案の内容の決定権が監査役に移行したが、監査役に会計監査人の適切な評価が可能なのかとの質問があり、当協会からは、個社の会計監査人の評価・選定の基準策定に際しての参考として実務指針を策定・公表した旨を説明したうえで、「会計監査人と監査役との健全な緊張関係を維持したうえで、コミュニケーションの充実を図り、会計監査人のリスク認識等を把握することができれば適切な評価は可能だと考える」との見解を伝えた。
 コーポレートガバナンス・コードについては、論説委員等から「監査役の積極的な役割が規定されたが、監査役が目を光らせ過ぎると社内が息苦しくなるのではないか」という意見もあったが、「不祥事を防止するためには、監査役等は積極的に職務遂行をしていかなければならない」との見解を述べた。

2.企業不祥事の防止に向けて
 まず、「近時の会計不正案件をどう捉えているか」という論説委員からの質問に対し、当協会からは「深刻に捉えている。監査役等の監査の実効性を高めるには、その独立性・透明性を高める工夫が必要であり、さらに三様監査(監査役等、会計監査人、内部監査部門等による監査)の緊張感ある連携が重要」との見解とともにその実例を伝えた。また「社内の風通しを良くし、何か"おかしい"と感じたことについては放置せず、拾い上げるよう努めること、また内部通報制度における通報者の保護をしっかりと行い、リスクを事前に感知できるような環境作りが大切である」との見解を伝えた。
 また、「社内出身の監査役は、独立した客観的な視点で監査することができるのか」との質問に対しては、「社内出身の監査役に共通する問題であるが、監査役の役割を認識して職務に取り組むことが重要であり、社外監査役の存在も助けとなる」旨を説明した。
 さらに、「経営者が主体的に不正に関与した場合は、防ぎようがないのではないか」、との指摘も出された。この点「監査役には、最終的には社長と刺し違える覚悟が必要」と述べ、「監査役が監査役監査基準に従って職務を遂行していないことを理由として善管注意義務違反を問われた判例も出てきており、現実に、監査役の意識も変わってきている」ことを伝えた。
 着席での議論の後、立食形式の懇親会において更に活発な意見交換が行われ、交流が図られた。
当協会では、日本のコーポレート・ガバナンスのあり方、監査役等の役割やその実務、協会活動などについて正しい理解を得るべく、今後もメディア関係者との交流を継続的に続けていきたいと考えている。

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